蕪Log

同人サークル「蕪研究所(ブラボ)」だったり、日常のよしなしごとだったり。あらゆる意味で日記です。

マジカルミライ2018メインテーマ「グリーンライツ・セレナーデ」等を聞いた感想

多分整理しない方が良いのでTwitterに吐きだしたのをそのまま書き留めておきます。

ざっくりまとめると、今回のテーマは”多様性をクリエイターの枠より外に拡張すること”です。

h2. 感想

なんか、今回……捨て鉢な曲が多い気がするな……全部聞いてみないと分からないが、これでセトリ組んで盛り上がれるのか……?

あー、ダイバーシティーか。納得した。

2017で提示された「それでも作り続ける物は前に進む」というテーマから1年、生き様の中で勝者も敗者もあるが、それら全て生きた証であり、それに無意味な物なんて一つも無いのだという、多様性。2018では全てを認める方向できたのか。

思えば2017のセトリはめっちゃ盛り上がったけどすごい尖ってたものな。初音ミクという文化が衰退する様を描きながら(その点でツギハギスタッカートは欠かすことの出来ない名曲だった)、それでも前に進むんだ、と叫びだした後半戦は筆舌に尽くし難い喜びがあった。

それはしかし、同時に「初音ミクを消費する」という立場の人間を置き去りにしかねないメッセージ性であった。作り上げなければ、創作しなければこの場に立ってはいけないのか、”ただ君に夢を託した僕たち”は無かったことにされてしまうのか。その問いに2018では答えていくことになる。

すなわち、多様性である。今回のメインテーマでは初音ミクはあくまでも傍観者であり、テープキーパーである。完全に応援する側に立っている。この応援の対象を、”クリエイター”に限っていないのが今回の歌詞の妙で、およそ初音ミクを心の支えに会場までたどり着いた全ての人間を救う歌だ。

初音ミクという”誰でもクリエイターになれる”というミライを提示され、それでも作ることではなく消費することで文化を支えてきた、圧倒的多数のリスナー達。彼らの生の多様性は、クリエイターのそれも含めて爆発的に広いだろう。酸いも甘いも、前も後ろも右も左も、様々な者と戦ってきたのだから。

故にマジカルミライ2018では、そういった"大人になった"リスナー達を救済すると共に、単純なる応援歌として若い世代をも包み込もうという野心的な試みと言える。ライブ会場で何回泣けるか楽しみだ。