蕪Log

同人サークル「蕪研究所(ブラボ)」だったり、日常のよしなしごとだったり。あらゆる意味で日記です。

デザインフェスタ44に行ってきました。

寒くなってきた今日この頃、原稿の進みも悪いので、とりあえず筆は放り出して楽しみにしていたデザインフェスタに行ってきました。

デザインフェスタとは?

アートイベントを標榜する、様々な形での作家が集まり、作品を販売するイベントです。

出展が3400ブース、12000人(見込み)もの、その道のクリエイターが集結しています。

東京ビッグサイトで催され、その規模は年々拡大しています。通例、土曜日、日曜日と二日間の開催です。今回の開催では、西ホールを1F、4Fともに貸し切る盛況ぶりです。

現状、真夏のデザインフェスタを含めると、年に3回の開催となっています。

アートイベント デザインフェスタ | Art Event Design Festa

どういう雰囲気のイベント?

いわゆる即売会とは少々景色が異なり、プロを歓迎、と言うよりも、お金が取れるレベルのクオリティを参加に要求している節があります。

そのため、出展されているものは商品として通用する品質であり、そういう意味では使いやすい品物を選びに行くことが出来ます。

アートイベントと銘打たれていますが、作品の幅はイラストに留まらず、皮革製品や仮面、時計といった実用品から、ガラスペン、宇宙ガラスといった幻想的な雰囲気の嗜好品まで多岐にわたります。

総じて、「お店には売っていない欲しかった品物」を掘り出しに行く蚤の市と言った、楽しいイベントです。

以下、デザインフェスタの歩き方紹介を兼ねたレポートをつらつら書いていきます。

イラスト描きさんのブースではポストカードが手軽で嬉しい

アーティストさんから物を買うとなると少しハードルがあるような気がしますが、絵描きさんの多くはポストカードやクリアファイルと言った、ご自身の作品を廉価で手にとってもらえる媒体を用意されています。

気になる作家さんが見つかったら、軽々にお名刺とポストカードを二、三枚購入して、フォトアルバムに入れて眺め悦に浸ると、安価で幸せになれます。自分の好みだけのポストカードアルバムを作りましょう。

また、お名刺の多くにはブログやSNSへのリンクが入っているので、今後の活動を追いかけられるようになります。名刺そのものも、ホルダーに入れて保管したくなるくらい大変お美しいです。

今回購入した作家さんへのアクセスを以下にまとめておきます。

錦眼鏡

twitter.com

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ひろたみさき さん

ブースそのものがアートになっている、とか

歩いている間に、一見、真っ白なブースがありました。

なんだろう、と思ってもう一度見直した瞬間に、そのブースに込められたあまりの寂寥に、胸を打たれたのです。

厳密には、そこは真っ白な壁で囲まれたブースに、女子校の風景を寂しげに描いた絵画が飾られている。色合いは淡く、くすんでいました。

そこに、同じようなねずみ色のモッズコートに身を包んだブースの主が、俯いて一心に文庫本を読みふけっていたのです。

浮き世離れした彼女の姿。それが、遠い記憶を描いたようにかすんだ絵画の印象と結びつき、はっとさせられました。遠い夢想の世界への憧憬とでも呼ぶべきでしょうか。絵画だけでは、その存在が夢幻の存在ですから、もう一押し欲しいところです。そこに作家さんが自らの体を用いて、最後のピースをはめた。そういう印象を受けました。

結局ブースの主はその後泡沫の存在だったかのようにいなくなってしまい、確認は出来ませんでしたが、こういった極端な例でなくとも、ブースのディスプレイそのものに作家さんはとても力を入れています。

同人者として勉強になるのはもちろん、特段ディスプレイを普段する機会が無くとも、眺めているだけで楽しめると思います。

パフォーマンスを楽しむ

その場でアートしている様子を見せてくれるブースもあります。いわゆるライブペインティングですね。

今回見た中で衝撃的だったのは、とある書道家さんのパフォーマンスでした。

黒一色のボードに、真っ赤な絵の具で漢字がびっしりと敷き詰められている。

その数は二千を軽く超えたでしょう。言葉にするとそれだけなのですが、その筆致に鬼気迫る勢いがありました。

尋ねれば、そういった爆発力のある文字で観客にリーチしたいのだとおっしゃっていて、なるほどエネルギーをもらえたと言う印象でした。

そういったパフォーマンスが、そこかしこで行われています。様々なイラストのメイキングが見られたり、以下に挙げるような変わり種を楽しんだり出来ます。

即興書道

書いて欲しい文字を伝えると、ミニ色紙に書いてもらえます。

作家さんが気さくで楽しい方なのですが、Webでの宣伝を一際されない方だと言うことです。

緊縛ショー

後述の暗いエリアで行われている、観客を着衣の上から縛るショーです。

物欲へのあくなきチャレンジ

イラストのゾーンを抜けると、残りはざっくり分けて、雑貨と「暗いエリア」に別れます。

この、雑貨の領域がくせ者です。何がって、じっくりブースを見て回れば、何かしら物欲の琴線を弾くものがあることなのです。

アクセサリー系、ぬいぐるみ、ミニチュアサイズのスイーツ、カバン、などなど、なかなか普段赴くようなお店ではお目にかかれないものに出会うことが出来ます。

僕の物欲が揺らいだ(あるいは、陥落した)ものを厳選して挙げます。

ガラスペン

ペン先がガラスで出来たインクペンです。

メガネカフェ

メガネが好きすぎてあらゆるものにメガネをデザインしてしまった人たちのブースです。

めがねふきを買いました。

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ハンドメイド系時計

A StoryやJHAといったところに卸されているハンドメイド時計が、作家さんの手ずから例年出展されています。

なんとも、若さをくすぐりながらシックなデザインをしていて、陥落しました。

革製品(特に、カバン)

正直、ここに来る前に時計を買っていなかったらこっちで鞄を買っていたと思います。

www.britishbag.com

「暗いエリア」

会場で、八分の一ほどのスペースは照明が絞られた「暗いエリア」です。

照度的な暗さに留まらず、このエリアに配置されているブースはややアングラよりの展示を行っています。

そこでは、自動人形に出会いました。目を左右に動かし、口を僅かに開くのみの簡易なものでしたが、周りが暗いことと、元々の不気味な造形が相まって、とても楽しめました。

あと、人形+フェティッシュとか、両性具有ヌードとか。詳しく書くと全年齢でなくなってしまうので控えますが、平気な方にはとても見応えのあるエリアです。

見ているだけでとても楽しいイベントです

ということもあり、品物を物色しに行くだけでも、見ていて飽きないイベントだと思います。

休日がぽろりと空いていたなら、掛け値なしにおすすめです。

今回、同伴者のドタキャンによってデートのたんこぶと化してついて行くことになりましたが、カップルの方はその後いい感じになったそうなので、逢瀬にも使えるのではないでしょうか。幸い、身につけて楽しめそうなものには男女ともに事欠かないし、オタク色も限りなく薄いです。

次回の開催は2017年5月27日(土)・28日(日)ということで、今から楽しみにしています。